【結論】介護職を辞めたいと思うのは甘えではない
介護の仕事を辞めたいと思った時に「これは甘かな?」と自分の事を責めてしまった記憶はありませんか?
介護職は肉体的、精神的にもハードな仕事なので、辞めたいと思ってしまう事は珍しい事ではありません。
私も介護職として10年以上働いていますが、「辞めたい!」「もう無理だ!」と思った事は何度もあります。
本記事では、
- 介護職を辞めたくなる理由
- 介護職を辞めたくなるのは甘えではない理由
- 辞める前に考えるべき事
- 辞めたくなった時の対策
について詳しく解説していきます。
介護職を辞めたいと思う理由
給料が低い
介護職は他の業種と比べると給料が低い傾向にあります。
頑張って働いていても、給料などの待遇に不満を感じる人が多いのも事実です。
私の周りにも、
「介護の仕事に興味があるけど給料が低いから転職出来ない」
「毎日激務なのに給料が安い」
そんな方を多く見てきました。

人間関係の悩み
介護職は、上司や同僚、入居者やその家族、医療従事者等の多くの人と関わらなくてはいけない仕事です。
そのため、社内の人間関係で仕事の働きやすさに大きく影響してきます。
体力的にきつい
介護職は、夜勤などの長時間労働はもちろんのこと、肉体労働が多いため、負担が大きい仕事です。
精神的にきつい
認知症の利用者への対応や、肉体労働によるストレスで、精神的にも疲弊することがあります。
介護職を続ける事で大事なのは完璧主義にならない事です。
自分の中で70%、80%で仕事をしていくだけでも、精神的な負担を減らせます。
休みが取りにくい
人員不足により連休や有給が取得しずらいような事も多くあります。
最近は法令により、会社側が積極的に有給消化を従業員へ促すようになってきているので、改善傾向にはあるようです。
将来への不安
昇級やキャリアアップに対して先が見えない「このままで本当に良いの?」と不安を感じる事もある。
特に、介護職は低賃金が理由で「先が見えない」といった不安になる事が多いようです。
介護職を辞めたいのは甘えではない理由
労働環境の現実
実際に介護の仕事で言われている言葉で3Kというものがあります。
- 汚い
- きつい
- 危険
近年では、施設による対策で色々な事が改善されつつありますが、まだまだ多くの方が体験している事実でもあります。
そのような事もあり、きつい仕事を辞めたいと思うのは甘えではありません。
自分の身を守る事を第一に
個人的に一番大切にしていることは、限界を感じているなら、無理をぜずに自分の健康を守ることを一番に考えるべきです。
これは、断言できます。身体が壊れてしまっては何もできなくなってしまうからです。
自分に「甘え」といって無理して仕事をして身体を壊すくらいなら、他の職場を探しましょう。
他の職種に向いている可能性もある
人には向き不向きがあります。
介護の仕事が好きだけど、もしかしたら向いていない可能性もあります。
限界を感じているなら、他の仕事も検討してみてはいかがでしょうか。
他にも選択肢が見えてくる事もあります。
仕事の価値
介護職は誰かがやらなければいけない大事な仕事ですが、貢献できる仕事は他にも沢山あります。
「介護職を続けなければいけない」と思い込む必要はありません。
介護職を退職する前に考えるべき事
原因を明確にする
「なぜ辞めたいと思ったのか?」具体的に考えてみて下さい。
人間関係などで会社内の待遇が不満で辞めたいのか、介護の仕事自体が嫌になってしまったのか。
原因を明確にすれば、転職をすべきか会社環境を改善すべきかが見えてくるはずです。
環境を変えることで改善できないかを考える
改善できるような事を以下に一例として記載します。
人員不足→人員が安定、サポートがしっかりしている会社に転職する。
賃金が低い→高時給の派遣や他の施設で高収入を目指す。資格を取ってキャリアアップする。
人間関係が悪い→転職か職場を変更する。
介護の仕事が嫌になってしまった場合は、他の職業への転職したり、介護の知識を生かしたいなら、介護の営業などもあります。
職場を変えるだけで、状況が改善する場合もあるので、考えてみてはいかがでしょうか。
退職する前に試す対策
休暇をとる
とりあえず、休暇を取ってリフレッシュする!
有給が溜まっているなら長期休暇して、一度会社から離れてみるのも良いかもしれません。
社内で、休暇を取りにくい状況なら自分の身を守るためと思って、嘘をついて休暇を取っても良いと思います(悪い事をする訳ではないので)。
転職エージェントを使う
転職エージェントなどに相談して現状を伝えて、自分に合った職場がないかを調べて貰うこともできます。
派遣会社も同じ様に自分に合った施設を見つけてもらう事ができます。
派遣なら実際に働いてみて「ここが良い」と思った職場があれば正社員になることも可能です。
介護の仕事に特化したエージェントや介護の派遣会社の利用も考えてみましょう。
ブラック介護施設の特徴
介護業界は慢性的な人手不足のため、労働環境が悪い施設も少なくありません。
少しでも介護の仕事を辞めたいと思う方が少なくなるように、次に、ブラックな介護施設の特徴、対策について解説していきます。
①長時間勤務・サービス残業
- サービス残業があたりまえ
- 休憩時間が取れない
- 休日出勤や連続勤務がある
介護職は身体が基本なのでしっかりと休憩時間が取れるように人員、サポート体制がある施設が良いです。
これまで介護の派遣で10年以上施設を見てきた中で、施設の一例を紹介します。
●一例(有料老人ホーム)
人員不足の為、役職者が夜勤なども含めた連続勤務で数日間ほとんど睡眠も取れずに働いていたのをみた事があります。
あまり知られていないかもしれませんが、あまりおすすめできない施設があります。
それは「3S」と言って、頭にSが付く介護施設の事です。
例えばサ○ー○イフとか。
特に初心者など経験があまり多くない方には個人的にもおすすめできません。
②給料が異常に低い・給与体系が不透明
- 最低賃金orそれ以下
- 昇級や賞与がほとんどない
- 資格や夜勤の手当てがない
このご時世にと思われる方もいるでしょうが、上記のような介護施設があるのも事実です。
事前にしっかりと調べてから入社するのが良いでしょう。
③人間関係(パワハラやいじめ)
- 会社内のパワハラ
- 従業員同士のいじめや暴言の日常化
- 役職が見て見ぬふり
これは、他職業でもある事ですが、人間関係の良い職場を選べればいちばん良いです。
これも、実際に働いてみないと分からない部分なので、介護職向けのエージェントや派遣会社などを通して情報を得てから決めるのが良いでしょう。
④離職率が異常
- 入社後数日から数週間で辞める人が多い
- いつも求人がでている
- 短期間で施設職員が大幅に入れ替わる
以前私が派遣で働いていた介護施設の中には1ヶ月の間に何十人と辞めていった施設もありました。
現在は名前が変わって新しい会社になりましたが、○ア○○ユという介護施設です。
離職者が多いということは、それだけの理由が必ずどこかにあるので参考までに覚えていてくれたらと思います。
⑤法令に違反している介護施設
- 有給が取得できない
- 労働契約書が不透明
- 社会保険に加入できない
最近ではあまり聞かなくなりましたが、このような介護施設がもしあった場合は、デメリットしかないので退職する事を推奨。
まとめ
冒頭で何度も繰り返しお伝えした通り、介護の仕事を辞めたいと思う事は決して甘えではありません。
何度も辞めたいと感じる方が私を含め、多いと思います。
過酷な労働環境や先の見えない不安を感じるのは当然の事です。
特に大事なことは、
- 身体を気遣い無理をしない
- 自分に合った働き方、職場をみつける
事だと私は思っています。
退職前に対策をして、どうしてもだめだと思ったら、転職などを検討しましょう。